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病理標本の薄切「薄切と静電気 2」

  • 執筆者の写真: りょう
    りょう
  • 6月1日
  • 読了時間: 1分

では、静電気とは何でしょうか?

冬場、鍵を開けようとした時ビリっと電気が走り痛みを感じたことはありませんか??

その電気みたいな感触の物が静電気です。


静電気は何らかの理由で分子の中の電子に偏りが出来てしまった状態です。

その静電気は下図の様な形で発生します。

静電気発生のイメージ
静電気発生のイメージ図

さて、静電気は色々な事象で発生します。代表例をあげると以下のようになります。


・物と物の「接触」による発生

・「摩擦」による発生

・一つのものが分離する際に発生する「剥離」帯電


これらのの要因で静電気が発生します。

ざっくりと言えば分子内の電子が「+帯電」したものと「-帯電」した分子が出来てしまう現象です。そしてその偏った電子が基に戻ろうとする際に感じるのがあの「ピリッ!!」なのです。


それでは、薄切時における静電気の発生イメージを見てください。



病理標本における静電気発生イメージ

この様に薄切作業時「接触」「摩擦」「剥離」全ての事象が発生します。特に「剥離」は薄切時に常に起き続け大量の静電気を発生させる要因となります。。

つまり「薄切作業」とは常に静電気を大量に発生させる作業でもあるのです。


さて、この静電気が薄切時に何を引き起こすのか次回解説いたします。

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