パラフィン包埋ブロックの薄切 P01
- りょう
- 2月23日
- 読了時間: 2分
更新日:3月4日
<1μの厚さってどれくらいなんだろう?>
病理検査における薄切はパラフィンに包埋した標本固定器を3μmから5μmでの採取するのが一般的です。
先ずこの厚さがどのようなものなのか認識する事がミクロトームで作業を行う上でとても重要です。
さて、その1μmはどのくらいの厚さでしょうか?
1μm = 0.001mm (1/1000mm) となります
例えば私の人差し指の爪は厚さが1mmほどあります。この爪を縦に1000個に割った一つが1μmです
中々イメージできませんよね
今、頭に生えている髪を見てみましょう。
髪の毛の直径は80~100μmです。1μmは髪の毛を80~100分割した一つです。
木材を削るカンナで出るクズがとても上手な方が15~30μm位と言われています。
そこからすると病理検査で作る切片の数μmが如何に薄いのか。
よくよく考えるとそれを日々世界中で、当たり前の様に作成している事がとんでもない事なのです。
技術を磨き、この難しい作業をこなした先に正確な診断が可能となります。
しかし、技術を磨きどんなに正確に作業していても様々な要因で厚さが安定しなくなったり切れなくなったりするのは、このとんでも無く薄く切る難しい作業である事に起因することを認識いただける事、それがミクロトームを扱う第一歩です。
ミクロトームの作業はとっても難しい。
そう思って始めてください
でも、大丈夫です。
少しずつ知識を蓄える事で問題解決が出来るようになります。
そうすると不思議と楽しくなってくるのです。
今後はその知識を少しずつここに書き溜めようと思います。
