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病理標本の薄切「薄切と静電気 1 」

  • 執筆者の写真: りょう
    りょう
  • 5月17日
  • 読了時間: 1分

更新日:4 日前

病理検査や動物実験に使用されるパラフィンブロックを薄切する際に切片がボロボロになってうまく採取出来ない。

恐らくは下記の写真の様に切片がボロボロになっているのでは無いでしょうか?


この切片がボロボロになる現象の原因の殆どが薄切の際に発生する「静電気」です。

この静電気を発生させない事こそ薄切技術の中核とも言えます。


ミクロトーム薄切 失敗
常温環境下での薄切失敗例

さて、大抵の場合、初めて薄切を始める際に先輩ベテランの技術者の方から薄切技法を教わると思います。恐らくは下記3点のどれかに当てはまると思います。


1.パラフィンブロック冷却法

2.息がけ法

3.加湿器噴霧


これらは、歴史的に確立された技法でありとても有効な方法です。

そして、これら薄切技法は「静電気」をできる限り発生させない為の技法であり、結果的に切片採取が可能となります。


ミクロトーム 薄切 成功例
薄切技法を駆使した成功例

次回からはなぜ静電気で切片がボロボロになるのか、そして何故これら技法が有効なのかを解説したいと思います。

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